地球惑星ダイナミクス研究室
地球の動き(火山噴火・地震など)はどうやって起きる?
隅田 育郎 (准教授)
地球や惑星の内部や表層で起きているダイナミックな現象がどうやって起きるか、現象を何が支配するのか、について研究しています。
ダイナミクスを理解するために大切な地球・惑星を構成する物質の力学的性質についても研究しています。
- いろいろな対象をアナログ実験により調べる:
- 研究対象は地球深部(マントルや核)、火山、断層、表層でおきる様々な現象(対流、固化、溶融、流動、破壊、すべりなど)です。室内アナログ実験を行い、その物理を理解しながら研究を進めていきます。アナログ実験とは、地球で起きる現象の重要な部分を抽出してモデル化した実験です。また地球を構成する物質には、固体・液体・気体の混ざったものがあり、複雑なふるまいを示します。マグマはその代表例です。このような複雑流体の力学的性質にも興味を持って研究をしています。
- 最近の実験
- ・マグマはどのように上昇するか…いろいろな硬さの寒天(岩石のモデル)に密度の異なる流体(マグマのモデル)を注入して、マントルから地殻へマグマが上昇する過程を調べました。
・火山の噴煙の形は何が支配しているのだろうか…条件を変えた流体実験により、その原因を探りました。
・地すべりはどのように起きるか…地下水が浸透することにより誘発される地すべりの全過程を机上サイズの実験により調べました。
・断層はどうやってすべるか…断層面上には細かく破砕された粒や水などの流体が存在します。粒のサイズ、水の粘性が断層のすべり方をどう支配するか実験で調べました。