生理活性物質工学研究室
万病の元、酸化ストレスに挑む
松郷 誠一(教授)
和田 直樹(助教)
酸素は、生物の体内では活性酸素として代謝をはじめいろいろな働きをします。ところが余った活性酸素は細胞を傷つけ、その蓄積は病気の原因となります。こうした酸化ストレスと抗酸化物質との関係を研究しています。
- 植物由来の抗酸化物質
- 抗酸化物質として知られる植物性フラボノイド類の1種、アントシアニン類は中性条件では不安定で、他のフラボノイド類に比べて研究が遅れていた。本研究室はアントシアニン類を安定的に分析する手法を発見。さらにポリフェノール類の科学を多方面に展開していく。
- 抗酸化ネットワーク
- 糖の代謝において重要な役割を果たすリポ酸やその還元型のジヒドロリポ酸は高い抗酸化能力を有する。リポ酸は各種のシグナル伝達(体内にストレスが生じると、正常に戻すための機能が働くように情報が送られる)にも関わりが深く、他の抗酸化物質や抗酸化酵素も含めた抗酸化ネットワークを研究している。